【公開中】脚本期間限定公開 「#まわるミツバチ」

1/11~2/11までの間、anoent vol.0.5として上演をした「#まわるミツバチ」の脚本を公開いたします。

前身となるユニットで上演した「ミツバチ」に改稿、追加ページを加えた作品となっています。
新作オーディションに向け、多くの人にanonetの作品に触れていただき、作品の方向性や、扱う言葉の感覚に対し、少しでも興味を持っていただいたうえでご参加をいただければと思います。

脚本の公開に寄せて

再演をするに値する作品に昇華しなければならない、というプレッシャーを抱えながらも、あらゆる面において、当時の自分から今の自分の「書きたいもの」というのはそんなに変わらないんだなあ、ということを改めて認識させられた作品となっています。
脚本を書く、ということに正直いまだに全然慣れておらず、前進となる「ミツバチ」に至っても、まともに書いた脚本としては2作品目程度のものなので(上演をした、という実績において)粗削りな部分も多く、役が都合よく「書きたいもの」に動かされてしまっているな、という後悔がありました。
「ミツバチ」を「#まわるミツバチ」としてリビルドするにあたって、もともとは「家族」という集合体に対する懐疑的な思いから創作が始まっており、参考文献にも主に「家族」というものへの再考、といった視点からの文献が並んでいました。今回、新たに参考にした書籍として『生物はなぜ死ぬのか』(小林武彦著)といった、生物としての「死ぬこと」を捉えた視点が増えており、特に加筆を加えた部分はそういった、「死ぬこと」が、はたして「家族」といった集合体にもたらすものはなにか、といったことを重点に置いているように思えています。
そういった視点を加えることで、前回は動かされるままだった「中山さん」に至ってはその行動原理や、主張といったものが表出し、アサコ、タマキ、ミチをめぐる三人の関係性にも裏側から一役添えているのではないかな、と振り返っています。
家族という集合体は、なかなかに面倒で、切っても切り離せず、とはいえ、作り上げるのにも一苦労するやっかいな代物です。なりたくてもなれない人もいれば、なりたくなったわけじゃねーぞと辛酸を舐める人もいるでしょう。どちらの人にも寄り添える作品になっていれば幸いです。

ヒラノ ライセ


『家族』とは、生まれて一番最初に誰もが属する最小のコミュニティです。 このお話は、家族というコミュニティを、「強要されたもの」と「共有を望んだもの」の2つを通して、家族になるとはどういうことかを考えた作品だと思っています。 出てくる人たちはみんな、色んな思いと向き合い自分なりの言葉を発露していくので、簡単にいえば「めんどくさい人たち」ばかりですが、そのめんどくさい姿すら愛らしく感じていただけたら嬉しいです。 お楽しみに!

ノナカ モヱリ

anonet

都内を中心に活動する、演劇を軸としたネットワークの総称

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